ファイナンシャルプランニング技能士資格の概要と試験情報

ファイナンシャル・プランナー
アウトライン
●資格分類:国家資格、名称独占資格
●取得メリット:就職・転職に有利、独立に有利、スキルアップ
●難易度:1級>レベルB 2級>レベルC 3級>レベルD
●合格率:本文参照
●必要学習時間:1級>400~500時間 2級>200~300時間 3級>50~100時間
●試験日:本文参照
(注)難易度レベルについて
SS(超々難関)、S(超難関)、A(難関+)、B(難関)、C(普通)、D(簡単)、E(超簡単)の7段階評価。SSは弁護士・公認会計士クラス、Sは司法書士・税理士クラス、その他の資格をレベルA~Eにランク分けしています。



最初に

ファイナンシャル・プランニング技能士試験に関する情報以外はほとんど一般的なファイナンシャルプランナーに関する情報として記述しております。その旨ご了承下さい。

ファイナンシャル・プランニング技能士とは?

厚生労働省所管の技能検定の一種として職業能力開発促進法に基づき2002年に創設されたファイナンシャルプランナー(注)の国家資格です。

名称独占資格(資格取得者以外の者にその資格の呼称の利用が法令で禁止されている資格)ですが弁護士や税理士のような業務独占資格(特定の資格を有する者だけがその特定の業務を行えるように定められた資格)ではありません。

1級~3級の区分があり、3級はFP入門的な位置づけです。

本資格は下記の認定資格をベースに創設された資格です。
ということでFP技能士資格と2機関との関係は深く、FP技能士試験の指定試験機関もこの2機関です。

・金融渉外技能審査:一般社団法人金融財政事情研究会(略称:金財)認定
・CFP及びAFP:特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会(略称:日本FP協会)認定

前者の資格、通称金財FPはFP技能士創設に伴い2002年で認定終了となっています。(但し、資格としては存続しており、現在でもFP技能士試験の受験要件として認められています。)

後者はFP資格としてはFP技能士よりもネームバリューのあるポピュラーな資格で、特にCFPは国際的にも通用する資格です。

CFPとAFPの詳細についてはこちらでまとめています。↓

CFP・AFP資格の概要と試験情報
アウトライン ●資格分類:民間資格 ●取得メリット:独立に有利、就職・転職に有利、スキルアップ ●難易度:CFP>レベルB AFP>レベルC (注)難易度レベルについて SS(超々難関)...

ファイナンシャルプランナーとはどのような職業・職種なのかについてはこちらでまとめています。↓

ファイナンシャルプランナーとはどんな職業?
さて、ファイナンシャルプランナーとはどのような職業・職種なのでしょうか? 皆さんはご自分の将来について、具体的にライフプランを立ててみたことがありますか? 独身の方の場合はとりあえずご自分のことだけを考えておけばよいので、その必...

FP資格の魅力・メリットと将来性

魅力・メリット

次の7点です。

人生の各ライフイベントに対応する為のお金に関する基礎知識を学べる。
自分自身の人生設計を見直しライフプランを組み立てるよい機会となる。
学ぶ内容が幅広いので他の資格取得への足掛かりとなりうる。
金融・不動産関係への就職・転職に有利である。
工夫次第では独立も十分可能な資格である。
費用対効果が高い資格である。
金融関連のアフィリエイトサイトを作成する際の武器になる。

詳細に関してはこちらでまとめています。↓

ファイナンシャルプランナー資格の魅力とメリット
いろいろな可能性を秘めているFP資格、その魅力について探っていきます。 人生の各ライフイベントに対応する為のお金に関する基礎知識を学べる。 FP資格取得時に学習すべき内容は次の6カテゴリー、「お金」に関して押さえておかなければならない分...

FPの将来性

金融業界や証券業界では既に一定レベル以上のFP資格の保有が昇進の条件になっているところもありますし、今後はそれが当たり前という状況になってくるはずです。

年金システムに対する不安、そしてそれに伴う老後への不安等が広がっていく中、ファイナンシャルプランニングの必要性はますます増してきていますので、「お金」の専門家としての活躍の場はより広がっていくと思われます。

FP資格の活用法

当然、自分自身の人生設計(ライフデザイン)の為に十分活用できます。
その他にも、

独立系FPとして

相談業を中心として活動する

・FP本来の活動です。日本FP協会のファイナンシャル・プランナー業務調査によればFP業務による収入の約55%は相談料によるものです。
・先の見えない時代に突入し、人々の将来への不安は増大してきていますので、今後、ニーズはさらに大きくなっていくと思われます。

講演・講師業を中心として活動する

・講演は「一般向けセミナー」や講師としては「資格講座」の仕事が多いようです。
・講演料の平均は約4万円程度です。

執筆業を中心として活動する

・本を出版したり、マネー雑誌等に執筆します。ネット上のマネー関連の記事の多くもFPの執筆によるものです。
・本を出版できれば、印税収入で安定収入が見込めます。知名度アップ等にも有効です。

生命保険代理店業として活動する

・現在は、複数の保険会社の保険を扱えますので、クライアントファーストの提案が可能となり顧客満足度の高い活動が可能となってきています。

金融商品仲介業者として活動する

・証券取引法の改正により、現在は、証券会社でなくても個人や法人が ・FPの収入の内訳をみると手数料収入もかなり大きな位置を占めています。以前は生命保険や損害保険の仲介手数料が中心でしたが、今後は富裕層をターゲットとした金融商品仲介手数料がFP収入の中で大きな位置を占めるようになってくるのではないでしょうか。

企業内FPとして

・銀行業界、生命保険業界、損保業界、不動産業界、証券業界等で企業内FPとして活動する。
・1級FP技能士、CFPレベルの資格取得が当然のように要求されてくる時代になってきています。

就職活動の武器として

・銀行業界、生命保険業界、損保業界、不動産業界、証券業界への就職の武器として活用する。
・企業側が求めるものはますますハイレベルになってきており、即戦力の新人を求めてきています。2級、AFPレベルでは厳しいかも知れませんが、1級FP技能士、CFPレベルのホルダーであれば、プラスの評価があるのではないでしょうか。
是非、時間の余裕のある学生時代に取得しておくことをお薦めします。

FPの収入

独立系FPはどれくらい稼げるのだろうか?

FP資格を目指す以上、どなたにとっても最大の関心事だと思います。

FPは稼げてる?稼げてない?

ズバッ!と、お答えしたいところなのですが、残念ながら、まだFPの歴史が浅いせいもあり、現段階では独立系FPの年収が平均でどの位かというきちんとした統計値は存在していません。

ということで手元にある日本FP協会発行のFPジャーナルに掲載されている2011年実施のCFP,AFP対象の「ファイナンシャル・プランナー業務調査」を基にある程度類推してみることにします。
業務調査に「個人のFP業務による年間収入」という調査項目があります。
FP業務とは相談料、コミッション、講演・講師料、執筆・監修料etc.です。
結果は次のようになっています。

FP業務年数 平均収入(単位万円)
3年未満 142
3~5年未満 169
5~10年未満 355
10~15年未満 297
15年以上 902
全体 305

平均収入は、、、約300万円です。

少ない!と思われた方も多いかと思います。
ここから経費を引くとなる、、、確かにこのままですとFPを目指すのを少々躊躇したくなるような数字ですね。
但し、あくまでもこの数字は平均値。

経験年数が15年以上のベテランの場合は平均902万、内22%の方は1000万以上の収入を得ているそうです。
数千万レベルの方もかなりいらっしゃると推測できます。

FPはあくまでも実力がものをいう社会、実力がなければ稼げません。
これは当然のことで行政書士等その他の士業についても言える事です。

あと、この数字はあくまでもFP業務に限った数字です。

実際はマルチライセンスで働いている方も多いでしょうからその場合はプラスαがあることになります。

FPの業務別平均設定料金

参考までに、FP業務別平均設定料金を掲載しておきます。引用元は日本FP協会の「平成23年ファイナンシャル・プランナー業務調査」です。

業務 平均金額 平均件数
相談料 6,300円/時間
提案書作成料 48,100円/件
募集・仲介・販売手数料 335,000円/月
講演料・講師料 36,800円/回 2.9件/月
執筆量・監修料 460.800円/年
FP業務提供件数 5.9件/月
平均相談数 6.1件/月

まとめ

どの士業においても言える事ですが、高収入だけをあてに独立するのであれば、独立はやめておいた方が無難です。
いかなる職業も同じです。
仕事に人一倍の情熱もってあたり、やりがいを感じ、不断の努力を重ねた結果が高収入に結びつくのだと思います。

ファイナンシャル・プランニング技能士試験概要

ファイナンシャル・プランニング技能士試験の概要です。

3級ファイナンシャル・プランニング技能士試験

学科試験実技試験があります。両方に合格し、3級ファイナンシャル・プランニング技能検定合格証書の発行をもって、3級ファイナンシャル・プランニング技能士と認定されます。

学科については共通ですが、実技については指定試験機関毎に試験内容が異なる部分がありますので、ご注意下さい。

日本FP協会での受検の場合

学  科 実  技
受検資格 FP業務に従事している者、又は従事しようとしている者。という定義ですから誰でも受検可能です。
出題形式 筆記(マークシート) 筆記(マークシート)
出題数 60問 20問
合格基準 60点満点中36点以上 100点満点中60点以上
試験時間 120分 60分
試験範囲 ・ライフプランニングと資金計画
・リスク管理
・金融資産管理
・タックスプランニング
・不動産
・相続・事業継承
資産設計提案業務
試験日 1月、5月、9月 1月、5月、9月
受検手数料 3,000円(非課税) 3,000円(非課税)

金財での受検の場合

学  科 実  技
受検資格 FP業務に従事している者、又は従事しようとしている者。という定義ですから誰でも受検可能です。
出題形式 ○×式、三答択一方式(マークシート) 事例形式(筆記試験)
出題数 60問 5問
合格基準 60点満点中36点以上 50点満点中30点以上
試験時間 120分 60分
試験範囲 ・ライフプランニングと資金計画
・リスク管理
・金融資産管理
・タックスプランニング
・不動産
・相続・事業継承
・個人資産相談業務
・保険顧客資産相談業務のうち1科目選択
試験日 1月、5月、9月 1月、5月、9月
受検手数料 3,000円(非課税) 3,000円(非課税)

2級ファイナンシャル・プランニング技能士試験

学科試験実技試験があります。両方に合格し、2級ファイナンシャル・プランニング技能検定合格証書の発行をもって、2級ファイナンシャル・プランニング技能士と認定されます。
学科については共通ですが、実技については指定試験機関毎に試験内容が異なる部分がありますので、ご注意下さい。

日本FP協会での受検の場合

学  科 実  技
受検資格 ・3級技能検定の合格者
・2年以上の実務経験を有する者
・日本FP協会が認定するAFP認定研修修了者
・厚生労働省認定金融渉外技能審査3級の合格者
出題形式 筆記(マークシート) 筆記(記述式)
出題数 60問 40問
合格基準 60点満点中36点以上 100点満点中60点以上
試験時間 120分 90分
試験範囲(注2) ・ライフプランニングと資金計画
・リスク管理
・金融資産管理
・タックスプランニング
・不動産
・相続
・事業継承
資産設計提案業務
試験日 1月、5月、9月 1月、5月、9月
受検手数料 4,200円(非課税) 4,500円(非課税)

金財での受検の場合

学  科 実  技
受検資格 ・3級の技能検定に合格した者
・2年以上の実務経験を有する者
・日本FP協会が認定するAFP認定研修修了者
・厚生労働省認定金融渉外技能審査3級の合格者
出題形式 四答択一、筆記(マークシート) 事例形式、筆記(記述式)
出題数 60問 5問
合格基準 60点満点中36点以上 50点満点中30点以上
試験時間 120分 90分
試験範囲(注2) ・ライフプランニングと資金計画
・リスク管理
・金融資産管理
・タックスプランニング
・不動産
・相続
・事業継承
受検月により選択科目が異なります。
《5月受検》個人資産相談業務・生保顧客資産相談業務のうち1科目選択
《9月受検》個人資産相談業務・中小企業主資産相談業務・生保顧客資産相談業務・損保顧客資産相談業務のうち1科目選択
《1月受検》:個人資産相談業務・中小企業主資産相談業務・生保顧客資産相談業務のうち1科目選択
試験日 1月、5月、9月 1月、5月、9月
受検手数料 4,200円(非課税) 4,500円(非課税)

上記2つの表中の注意事項について

1.実務経験の定義について(金財のHPより引用)
”「実務経験を有する者」とは、資産の設計・運用・管理及びこれらに係わる相談業務、コンサルティング業務等(いわゆるファイナンシャル・プランニング業務)に携わった経験がある者をいいます(「資産」とは金融資産だけでなく、不動産の実物資産も含みます)。なお、受検資格の申請は自己申告制(第三者による証明は不要)ですが、虚偽・不正が発覚した場合は、試験の中止、合格の取消しを行う場合があります。”
詳細については金財HPにて確認して下さい。

2.試験範囲について
大きなカテゴリーとしては3級と同一ですが、タックスプランニングと相続・事業継承で法人関連の項目が追加されています。

1級ファイナンシャル・プランニング技能士試験

学科試験実技試験があります。
両方に合格し、1級ファイナンシャル・プランニング技能検定合格証書の発行をもって、1級ファイナンシャル・プランニング技能士と認定されます。

1級の学科試験は金財で実施されます。
(日本FP協会での1級の学科試験はありません。)

実技試験については両指定機関で実施されていますが、試験内容が異なる部分がありますので、ご注意下さい。

日本FP協会での受検の場合

実技
受検資格 ・日本FP協会のCFP認定者
・日本FP協会のCFP資格審査試験合格者だがまだCFP認定されていない者(*)
・金財実施の1級FP技能検定学科試験の合格者(*)
・金財実施の1級学科試験と1級実技試験(科目:資産相談業務)の合格者
・金財実施の普通職業訓練短期過程金融実務科FP養成コース修了者で実務経験1年以上の者(*)
出題形式 筆記(記述式)
出題数 2題
合格基準 100点満点中60点以上
試験時間 120分
試験範囲 資産設計提案業務
試験日 9月
受検手数料 20、000円(非課税)

金財での受検の場合

学  科 実  技
受検資格 ・2級技能検定合格者でFP業務に関し1年以上の実務経験を有する者
・FP業務に関し5年以上の実務経験を有する者
・厚生労働省認定金融渉外技能審査2級の合格者で、1年以上の実務経験を有する者
・1級学科試験の合格者
・金財実施の普通職業訓練短期過程金融実務科FP養成コース修了者で実務経験1年以上の者(*)
・日本FP協会のCFP認定者
・日本FP協会のCFP資格審査試験合格者だがまだCFP認定されていない者(*)
出題形式 ・基礎編 四答択一(マークシート)
・応用編 筆記(記述式)
口頭試問形式
出題数 ・基礎編 50問
・応用編 5題
2問
合格基準 200点満点中120点以上 200点満点中120点以上
試験時間 ・基礎編 150分
・応用編 150分
半日
試験範囲 ・ライフプランニングと資金計画
・リスク管理
・金融資産管理
・タックスプランニング
・不動産
・相続・事業継承
資産相談業務
試験日 1月、5月、9月 2月、6月
受検手数料 8,900円(非課税) 25,000円(非課税)

上記2つの表中の注意事項について

1.(*)がついている受検資格の有効期限は合格日、修了日の翌々年度末までです。

2. 実務経験の定義について(金財のHPより引用)
”「実務経験を有する者」とは、資産の設計・運用・管理及びこれらに係わる相談業務、コンサルティング業務等(いわゆるファイナンシャル・プランニング業務)に携わった経験がある者をいいます(「資産」とは金融資産だけでなく、不動産の実物資産も含みます)。

なお、受検資格の申請は自己申告制(第三者による証明は不要)ですが、虚偽・不正が発覚した場合は、試験の中止、合格の取消しを行う場合があります。”
詳細については金財HPにて確認して下さい。

FP技能士資格の合格率・学習時間・難易度

合格率と合格までに必要とされるであろう学習時間からおおよその難易度を把握していただければと思います。

その前に合格率に関して留意しておいていただきたいことがあります。

2,3級の学科・実技に関しては2試験実施機関共同じ試験問題なのですが、日本FP協会受検と金財受検とでは合格率にかなり隔たりが見られ金財受検の方が低い傾向があります。
これは金財受検の方が難しいということではないようです。
金財受検は金融関連企業の団体受検が多く半強制的な受検ですので準備不足状態でも仕方なしに受検する方が多いせいです。
ということで参考値としてはより実態に近い日本FP協会受検の数値の方を見られた方がよろしいかと思います。
又、下記表中の合格率は2016年~2018年までの3年間の平均値です。

3級ファイナンシャル・プランニング技能士の難易度

合格率

実施機関 学科 実技
日本FP協会 74.43% 85.11%
金財 58.22% 50.46%

学習時間

50~100時間前後です。

難易度

レベルD判定です。

2級ファイナンシャル・プランニング技能士の難易度

合格率

実施機関 学科 実技
日本FP協会 41.17% 53.76%
金財 24.70% 41.70%

学習時間

200~300時間前後

難易度

レベルC判定です。

1級ファイナンシャル・プランニング技能士の難易度

合格率

実施機関 学科 実技
日本FP協会 82.13%
金財 10.73% 84.34%

学習時間

400~500時間前後

難易度

レベルB判定です。

まとめ

3級と2級については普通に学習すれば問題なく合格できます。
問題は1級の学科です。
学科の合格率は約10%と低く、かなりハイレベルな試験です。

1級を目指すのであれば2級合格直後すぐに受検勉強に取り組んだ方が良さそうですね。

間を置いてしまうと厳しくなります。

FP技能士資格と相性がいい資格

ファイナンシャルプランナー資格と相性がいい資格についてはこちらでまとめています。↓

ファイナンシャルプランナー資格と相性のいい資格
FP資格はかなり守備範囲が広い資格ですので他の国家資格との相性は抜群です。 実際、数多くの士業の方達がマルチライセンスを武器にご活躍されています。 下の表は日本FP協会が平成22年に実施したFP実態調査より引用したものです。 対象はA...

FP関連サイトリンク集

行政関連

厚生労働省
国税庁
官報

関係機関

特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会
一般社団法人金融財政事情研究会
一般社団法人生命保険協会
一般社団法人日本損害保険協会
日本証券業協会
一般社団法人不動産協会

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