管理業務主任者資格の概要と試験情報

管理業務主任者
アウトライン
●資格分類:国家資格、業務独占資格、必置資格
●受験メリット:受験制限無
●取得メリット:就職・転職に有利
●難易度:レベルC
●合格率:22%前後
●必要学習時間:200~300時間
●試験日:12月
(注)難易度レベルについて
SS(超々難関)、S(超難関)、A(難関+)、B(難関)、C(普通)、D(簡単)、E(超簡単)の7段階評価。SSは弁護士・公認会計士クラス、Sは司法書士・税理士クラス、その他の資格をレベルA~Eにランク分けしています。



管理業務主任者とは?

管理業務主任者はマンションの管理の適正化の推進に関する法律の制定に伴い2001年に設けられた国家資格です。

一般的にはあまり馴染みがない資格かもしれませんが、マンション管理業を営む際には欠かせない資格で、取得メリットが大きい資格の代表格です。

実際、2015年11月に日経キャリアマガジン、日経新聞社等が実施したアンケート調査では管理業務主任者が:_green2″ href=”#”>お役立ち資格ランキングの第1位に輝いています。

必置資格で、マンション管理業者は事務所ごとに30管理組合に一人以上の成年者である選任の管理業務主任者の設置を義務づけられています
(但し、管理組合の規模により一部例外もあります。)

又、業務独占資格でもあり下記の業務は管理業務主任者が行わなければなりません。

・委託契約に関する重要事項説明および重要事項説明書(72条書面)への記名押印
・管理委託契約書(73条書面)への記名押印
・管理事務の報告(77条)

宅建業における宅地建物取引士と同じような位置づけの資格です。

管理業務主任者資格の魅力・メリットと将来性

まず、受験時のメリットは

受験制限がない

誰でも受験可能です。

難易度がそう高くはないので取得し易い

難易度はレベルC

同様資格のマンション管理士は当サイトではレベルB判定、マンション管理士に比べると比較的、合格は容易です。

取得後のメリットは、

就職・転職に有利である

管理業務主任者資格はマンション管理業界にとっては必要不可欠な資格です。

これからマンション管理業界への就職や転職を目指している方達は事前に取得しておけば有利であることは間違いありません。

マンション管理業界の中途採用募集においてはほとんどの場合本資格の保有を応募要件としています。

マンション管理業界自体の業績も上向きである

ここ2009年頃から年々増加基調にあります。

景気動向と不動産市場に左右されますので今後一時停滞することも考えられますが、仮に新規のマンション建設の伸びが止まっても既存のビルの老朽化は年々進んでいきますので、ますますビル管理の必要性は出てきます。

マンションの管理組合の理事に選出された場合のスキルアップに

小規模なマンションですと数年に一度役員に選出される可能性があります。

管理組合自体が一定レベルの管理スキルを有してしている場合はいいのですが、新しいマンションの管理組合の場合等、選出された役員自体にノウハウがない場合、管理会社の言いなりになってしまい不利益を被ってしまう場合もあります。

高い代償を払って購入した大切な財産を守る為にも管理業務のノウハウを知っておくことは非常に有益なことです。

実務を経験しながら管理業務ノウハウを蓄積し、マンション管理のスペシャリストとして独立という道も拓けてきます。

マンション管理士試験受験時に科目免除がある

管理業務主任者試験合格者はマンション管理士試験受験時に「マンションの管理の適正化の推進に関する法律に関すること」の5問は免除になります。

将来性に問題なし

ビルは必ず経年劣化していきます。それは仕方がありません。

しかし、同時期に建設された同じようなスペックのビルでも、管理の良否次第でその価値には大きな差が出てきてしまいます。

マンションの大型化が進む中、より管理業務が複雑化していくことは必然、管理業務の需要は今後ますます増加していくと思われます。

それに伴い管理業務主任者資格の重要度も増していくでしょう。

管理業務主任者の活用法

・社内でのキャリアアップに

管理業務主任者資格自体は独立向きの資格という位置づけではありません。

マンション管理会社で管理業務主任者資格パワーを生かし管理業務のスペシャリストを目指し、その上で社内でのステップアップを狙っていくというルートが活用法としては一般的です。

・独立を目指す為に

将来的に実力の伴ったマンション管理コンサルタントを目指す際には、机上の知識だけではなく、実際の管理業務に精通していることが必須条件ですから、本資格を生かして管理会社で管理業務のノウハウをマスターする為という位置づけであれば独立の為の強力な武器にもなり得る資格と言えます。

・大切な不動産資産を守る為に

皆さんが現在分譲マンションにお住まいであったり、将来的にマンションを購入する予定があるのであれば、大事な資産を守る為にも本資格を取得しておいて損はありません。

マンションの価値は立地や築年数だけではなく管理の良し悪しにも大きく左右されます。

しっかりとした管理組合や管理会社であれば問題はないのですが、いい加減な管理組合や管理会社に任せっぱなしにしていた為に取り返しのつかない状況に追い込まれてしまうことも多々あります。

本資格を取得することで管理業務についてある程度知識を持つことができれば管理内容をチェックできますし、管理組合の理事や役員に選出された際にも頼りになる存在になり得ます。

管理業務主任者の収入

ビル管理という括りですが、業界動向というサイトでは平均496万円となっています。
他業種と比較しても決して高い数値ではありません。
確かに収入という点だけから見れば特に魅力のある職業とは言えません。

しかし、職業の価値はそれだけで判断できるわけではありません。

管理業務の魅力の一つに「スキルの恒久性」があります。

そういう点ではIT業界のように日々新しいスキルを身に着けていかないと戦っていけない職業の対極に位置しています。

一度管理業務をしっかり身につけてしまえば、以降、どこでも戦っていけます。

管理スキル+営業スキルも有しているという前提ですが、マンション管理士を取得し、マンション管理コンサルタントとして独立するというルートも拓けています。

管理業務主任者試験

試験は国土交通大臣から指定を受けた指定試験機関一般社団法人マンション管理業協会が実施しています。

試験の詳細に関しては必ず一般社団法人マンション管理業協会のHPで確認して下さい。

受験者数は2018年度で約1万6千人強です。

受験資格

年齢・性別・学歴・実務経験等の制限はありません。
誰でも受験可能です。

試験案内の配布

通常8月1日頃から9月30日頃まで

1.ダウンロード後印刷
2.指定配布場所での受領
3.郵送・宅配便での取り寄せ(取り寄せ依頼期限は9月20日後に設定されます。)
のいづれかの方法で入手

受験申込の受付

通常9月1日頃から9月30日頃まで
予め受験料を振り込んだ上で、期限内に受験申込書を郵送(期限当日消印有効)。
ポストへの投函ではなく郵便局の窓口で特定記録郵便を利用して郵送して下さい。

受験票の発送

通常11月上旬頃

試験日

年1回、通常12月第1日曜日

試験時間

午後1時~午後3時
但し、マンション管理士試験合格者で科目免除を申請している場合は
午後1時10分~午後3時

試験地

札幌市、仙台市、東京都、名古屋市、大阪市、広島市、福岡市、那覇市 (会場指定は不可)

試験方法

筆記試験のみです。四肢択一式のマークシート方式50問(科目免除者は45問)出題されます。

試験内容

マンションの管理の適正化の推進に関する法律施行規則第64条で規定されている下記範囲から出題されます。

出題の根拠となる法令等は、試験実施年の4月1日現在で施行されているものです。

1.管理事務の委託契約に関すること
民法(「契約」及び契約の特別な類型としての「委託契約」を締結する観点から必要なもの)、マンション標準管理委託契約書等

2.管理組合の会計の収入及び支出の調定並びに出納に関すること
簿記、財務諸表論 等

3.建物及び附属施設の維持又は修繕に関する企画又は実施の調整に関すること
建築物の構造及び概要、建築物に使用されている主な材料の概要、建築物の部位の名称等、建築設備の概要、建築物の維持保全に関する知識及びその関係法令(建築基準法、水道法等)、建築物の劣化、修繕工事の内容及びその実施の手続に関する事項等

4.マンションの管理の適正化の推進に関する法律に関すること
マンションの管理の適正化の推進に関する法律、マンション管理適正化指針 等

5.前各号に掲げるもののほか、管理事務の実施に関すること
建物の区分所有等に関する法律(管理規約、集会に関すること等管理事務の実施を行うにつき必要なもの)等

合格発表

原則、翌年1月に発表されます。

管理業務主任者試験の合格率・学習時間・難易度

管理業務主任者試験の難易度を合格率と合格に必要だと言われている学習時間からみてみましょう。

合格率

実施年度 受験申込者数 受験者数 合格者数 合格率 合格点
2019年 24,890 21,113 4,329 20.50% 34
2010年 24,129 20,620 4,135 20.10% 36
2011年 24,376 20,625 4,278 20.7% 35
2012年 22,887 19,460 4,254 21.9% 37
2013年 22,052 18,852 4,241 22.5% 32
2014年 20,899 17,444 3,671 21.0% 35
2015年 20,317 17,021 4,053 23.6% 34
2016年 20,255 16,952 3,816 22.5% 35
2017年 20,098 16,950 3,679 21.7% 36
2018年 19,177 16,249 3,531 21.7% 33
平均 21,908 18,529 3,999 21.6% 35

2009年~2018年の10年間で見てみると、
合格点は最低32点~最高37点
合格率は最低20.1%~最高23.6%
の間で推移しています。

学習時間

資格取得に要する学習時間は一般的には200~300時間程度と言われています。

難易度

難易度はレベルC(Dに近い)判定です。

合格率は20%超え、同様の資格マンション管理士の10%以下の倍以上。
学習時間はマン管の約1/2。
マンション管理士の難易度と比較するとかなり低めです。

不動産関連資格の宅建、マンション管理士との難易度を比較してみます。

マンション管理士はレベルB、宅建士と管業はどちらもレベルCですが、管業はどちらかと言えばレベルDに近いC、ということで難易度の順は管業<宅建<マン管となります。

管理業務主任者の登録

資格登録要件

下記、3要件を全て満たした場合に登録が認められます。

1.管理業務主任者試験合格
2.下記のいづれかに該当する者
マンションの管理事務(基幹事務を含む。)に関し2年以上の実務の経験を有する者
国土交通大臣の登録を受けた者(注1)が行う実務講習(注2)を修了した者
国、地方公共団体又はこれらの出資により設立された法人における管理事務に従事した期間が通算して2年以上ある者
3.登録の欠格事由に該当しないこと

(注1)国土交通大臣の登録を受けているのは下記3機関です。
一般社団法人マンション管理業協会
株式会社プライシングジャパン
株式会社九州不動産専門学院

(注2)実務講習は2日間で15時間程度の講習です。

管理業務主任者資格と相性がいい資格

宅地建物取引士

管理業務主任者と宅建士のダブルライセンスはマンション管理業界と宅建業界それぞれの必置資格を保有するということになりますから就職・転職時に強力な武器となります。試験科目はかなり重複していますので受験という面でもメリットを享受できる組み合わせです。

マンション管理士

立場は異なりますが同じマンション管理のスペシャリスト資格です。

管理業務主任者として管理会社で勤務し続けるのであれば取得する必要性はほぼありません。

しかし、いずれどこかの時点でマンション管理コンサルタントとして独立を考えているのであれば取得しておいて損のない資格です。

取得するのであればスケジュールはタイトになりますが管理業務主任者試験とマンション管理士試験の同時受験がお勧めです。実際、同時受験されている方が多い組み合わせです。

マンション管理士試験まであまり期間をおいてしまうとせっかく管理業務主任者試験で記憶した知識も薄れててしまいますし、マンション管理士にチャレンジしようというモチベーション自体もどうしても下がってしまいます。

管理業務主任者関連サイトリンク集

主管

国土交通省

指定試験機関

一般社団法人マンション管理業協会

実務講習機関

一般社団法人マンション管理業協会
株式会社プライシングジャパン
株式会社九州不動産専門学院

マンション管理士指定試験機関

公益財団法人マンション管理センター

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